パスコン(バイパスコンデンサ)
電気回路、電子回路で、コンデンサは電気を貯める役割を持ちます。
電源につけるパスコンは電気をため込んで、より安定させた回路にするコンデンサの使い方(バイパスコンデンサの略称)です。
いろんな回路図を見ていると必ず電源に このように並列にコンデンサをつないだものがでてきます。
回路に並列にバイパスするようにコンデンサをつなぐ、パスコン(バイパスコンデンサ)と呼ばれるので、電子回路では常識になっているもの。
電源のパスコン
この電源のパスコンは無くても機能します、
しかし入れるとより電源が安定するので入れてあるのです。
なぜ こんな風にコンデンサをいれると安定するのか?
ホテルの部屋などで、隣の部屋がいきなり多量に水を出すと、こちらの部屋の水道の出が細くなることがよくあります。
同じ管から枝分かれして水が先に隣の部屋にいっぱい流れ込むので、こちらに回ってくる水が減るのです。
そんなとき安定して水を供給するために、間にタンクをつけると出が細ることが軽減されるでしょう。
平常時、最初はタンクがにどんどん水がたまります。いっぱいになるとそれだけで何もしません。
しかし、水を使いすぎて、電源(水源)からの水の供給が間に合わなくなると、安定時に貯めておいたこのタンクからも水が供給され急場をしのぐ補助タンクになります。
出が細くなるところのすぐ近くに置くほど効果があります。
コンデンサの役割(パスコン)
回路の接続では 並列接続では電圧が一定です。
回路図で見ると3Vの機器をいっぱいつなぐためには、
たとえば3V電源では、このように回路図では、縦に接続を引っ張り出し増やしていけば、いくらでも3Vの供給を増やせることになります。
必要な電流
= ① + ② + ③ + ・
3Vのモーターを回して、3Vの電球をつけて、3Vのブザーで音も鳴らして・・・
並列に引き出せば、いくらでもつなげるように思ってしまいます。。
電源をそれぞれ個別に用意しなくてもいいということになって便利です。
しかし、いくらでも増やせるハズはありません。
それぞれ並列の分室に必要な電流は電源が供給しているので
電源が出す必要な電流は
並列を増やしていくと 電源が出す電流量がどんどん増えていきます。
当然、電源の能力以上に並列の枝をふやしても供給が間に合わなくなります。
普段はパスコンに貯めておいて 供給が間に合わないとき 電源のパスコンから補助し、一時的に急場をしのぐというのなら効果ありますね。
しかし、こういうパスコンの用途は一時的に急激な変化を安定させるためなので頻繁に不足して足りなくなるときは、パスコンの容量をもっと大きくしようと考えるのではなく
電源をもっと容量の大きいものに変えて、安定供給できるように考えるべきです。
電源のパスコンは
- 5V程度の電源の安定用には一般に47uF~100uF 程度のコンデンサをいれます。
- ICの安定化用にには0.1uF程度をICのすぐ近くにいれておきます。
この電源のパスコン以外にも、他に
回路に並列につけるパスコンには、トランジスタのスイッチング回路などで反応動作をよくするスピードアップコンデンサ、
増幅回路などで動作域を広げる、エミッタの抵抗に並列に付けるパスコンなど、いろいろな役割のパスコンもあります。
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