ウソ発見器をメーターに

ウソ発見器回路-ダーリントン接続

トランジスタを使った回路 ウソ発見器の制作しましたがブザーが鳴って知らせる回路だった。

 

ウソだと、針が振れて反応するウソ発見器に改良します。

トランジスタの回路と増幅方法の改良

ウソ発見器の増幅

ウソ発見器でテスターを反応を示す計器として使用すると微少電流なのでデジタルテスターを使うことになり、数値表示が変わるだけでそれらしくないです。


普通の1目盛り1mAの針式電流計(アナログテスターと言った方がいいかな) 25mAレンジ表示ぐらいで確認できるように考えました。

 

analog-tester

 

ウソ発見器の増幅はTrで増幅したとはいえ、やはり微少電流でmAの電流計を大きく振れさすせることができません。


十mA以上は流れないと反応を示す計器にならないので、その改良。


増幅されたけど まだ足りない

基本にたち返ると 増幅は
ベース電流 × 増幅率 = 増幅電流(コレクタ電流)

 

人体を抵抗として測ると、200~300kΩほどになりました。


この抵抗で 単純にベース電流を概算すると

3V-0.6=2.4V
IB=2.4V/200kΩ
=0.012mA

これに加え、前に来る調整用のVR1kΩもあるので、更にベース電流は小さくなっていて・・

 

これを100倍に増幅しても 1mA程度にしかなりません。mA電流計は動かないです。

針メーターを振れさせるのは

 

  1. ①ベース電流を大きくする
  2. ②増幅率を上げる

など考えられる

 

出力電流を上げるには

①ベース電流を上げる方法

ベース抵抗を下げる または 全体の電源電圧を上げる 

電源電圧ばかりを安易に調整しよとする方法は、それほど上がらないので却下

 

ベース抵抗を下げる のは  ベース抵抗=人体 なので調整というわけにもいかない


調整用VRを最小にした上に、接触抵抗が少なくなるようしっかり握る、接触プレートを大きくする というような反応に関わる程度のことになる。


②増幅率を上げる方法

さらに増幅率を上げる、、これが回路でやるにはいいです。

 

さらに電流増幅をして、メーターに入る電流を大きくし、mA単位の針が振れるように増幅します。


Tr:2sc1815の増幅率は個々のTrでだいたい決まっていて、100倍から300倍程度
調整をするのはベース電流ですが、目一杯に増やしても増幅倍以上に流すことはできない

 

増幅率を大きく増やす

増幅率をふやくためには?

増幅率はトランジスタで個々に決まっているのでそう簡単に上げることはできない。

 

そこでもう1個Trをもってきます。ブザーでNOTに使ったもう1つのTrですが、今度は増幅用に使います。

 

トランジスタ ダーリントン接続

ウソ発見器回路-ダーリントン接続 こんな回路にします。

 

この回路について

再度、基本にたち返ると 増幅は

 

ベース電流 × 増幅率 = 増幅電流(コレクタ電流)

 

増幅したい電流

  ↓

 Tr  (×増幅)

  ↓

増幅された電流   となります

 

 

この出てきた電流、つまり増幅された電流を = 増幅したい電流として


次のTrのベースに放り込みます。

 

  ↓

 Tr2  (×増幅)

  ↓
増幅電流

 

最初に入れたベース電流からみると 

 

  増幅 → 増幅 = 倍々増幅!

 

さらに増幅電流を増やせ、倍々ゲームになるという寸法です!

 

この倍々増幅は、ダーリントン接続と呼ばれるトランジスタの増幅の型です。

Tr1つの増幅で足りないので、2段にして増幅するTr増幅の型。

 

欲張ってさらにもう一個使うと、原理上、更に増幅を増やすことはできますが、何十mAなんて言うのをベースにほりこむとすぐ蛇口全開になって、それ以上はこのTrでは無理になる(Tr飽和)


調子に乗って、欲張って増幅をドンドン増やしたり電圧上げたりして実験していると、Trは焦げたり、燃えたりします (電子工作、回路の学習はTr壊した数だけ成長するという言い回しもあったりするので、安全な範囲で遊んで調整してください)
2sc1815は大きな電流は流せず、モータなどは駆動出来ないので注意

 

実際はこんなふうに重ねてつなげることをしなくても、最初から中身がこんな2段になっている増幅率の高いTrも市販されているのであまり実用では作ることもないかと思います。

 

これで電流計②はウソ発見器らしく気持ちよく、大きく振れました。やっぱりデジタルより 針が振れるのがアナログらしくていいです。

 

導通探知

最後に再び、この回路を考えると、

このタイプの回路ですが、微弱な導通に反応する回路といえます。

 

人体=抵抗 に負けずに ベース電流が流れると 反応。


ほんの微弱な電流でもベースに流れれば、本流には数百倍で確認できる、、というトランジスタ増幅の機能 本来のものです。

 

つまり ベースが微弱にでも導通すれば反応する回路の型なので、他にも用途は様々です。

 

 

例としては お風呂ブザー(水位探知機)として 

 

  プレート
  |  |
~~~~~~~水位~~

 

水がたまり、プレートが水につかり、導通すると反応する(ブザーが鳴る) など、


人体の抵抗でも逆らって流れたので、それよりも電気抵抗では小さい水なら可能なハズと考えればすぐ応用にもなりますね。


ホントに鳴る(振れる)でしょうか? やったことないので試してください。

 

 

(・・しかしながら お風呂ブザーと ウソ発見 の回路が同じとなると ウソ発見の探知の仕組みはかなり怪しそうです・・

 

 

または、調節抵抗VRで、さわるといつもブザーが鳴るように抵抗を調整しておくと、タッチセンサーも考えられる。人が触るといつも反応するセンサとして。

 

ベースの導通をいつも待ちかまえて

微弱な電流だけど Trの蛇口ぐらいは回せる
 ↓
その本流でリレーのスイッチぐらいは入れられる
 ↓
そのスイッチで・・・モーターを回す

 

人が感じない程度の微弱電流(ベース電流)から始まり、次々伝えていくと、ついに動力機器(モーター)まで動かすコトも可能です。増幅の威力です。

 

常時ON, 導通時OFFの反対にするのも出てきたので、反対の動作にすることで他にもアイデア次第で広がりそうです。

 

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