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もう少しマトモなCPU


        

改良の構想

完成したのですが、自分で制作しただけに”こうしたら” というところも思いつきます。

この本では、最後 Chapter11 3 もう少しマトモなCPU で 改良の提案が最後にあります。

8bit化ということで、各プログラムカウンタ、レジスタ、ALU、ROMなどの各部分の規模を2倍にするという恐ろしい提案が説明されています。

どこかを2倍にすればその機能は2倍ですが、特に不足しがちなSWのROMを2倍にして制作は、、考えただけでも恐ろしい。
(ダイオードが256本!)

また、ALUを本来の本物?74HC181などを使えば各種演算、減算も可能、そして素通りもできるとあります。
これが本来のCPUだとおもいますが、、その分、接続信号は増えるはずで大変になるので、加算器を使ったTD4は演算が弱いですが結果としてその分、これでも制作が楽に簡素になったので、より制作しやすいといえるんでしょうね。

制作段階で、ROM容量だけは増やせるので改良を検討してみたのですが、
このCPUでは
           今ならお得な4こ入りですぜい、奥さん(昔から4こ入りだってば)

お得な4個入りを買う奥さんにありがちな、4個入りを買ったけど、1,2個は使わずに冷蔵庫で腐らせてしまう。。。ということがなく、見事に使い切っています。

ただ、1つ、隙間をみつけました。
それはフリップフロップです。キャリーフラグの保持に使われるフリップフロップだけは、2個入りの1個しかつかっていません。
フリップフロップが1個余っている・・・・それどうすんの?
といわれると、

ROM容量を増やすカベになっているプログラムカウンタ、これを増やさず、大きく構造というものを変更せずにROMを伸ばす方法ですが、
その1つに ページングという方法が考えられます。
ROM0−15 を−31 と伸ばすのでなくて、ページにして切り替える方法。
  0page 0−15
  1page 0−15
とページ指定してアクセスするような方法。
いわゆる、バンク切り替えやページングという、ハードが進んでメモリが増えるようになったのに、OSの管理上増やせない問題、MS-DOSとかで使われていたような手法、新しくはPICとかで、もうこりてるかもですね。

でも、このページ記憶にフリップフロップの余りを使えそうです。
実際にSWのROMでやるには ROM側の切り替え回路も変更、ページ間のつながりはどうするかとか、そして当然命令デコーダも変更になります。プログラムカウンタを増設する方が簡単なのかもしれませんが、ROM領域を違う方法で伸ばせるのでおもしろそうに思いました。
もう改良制作するつもりはないですが、作ってみて気づいた一つの構想として。

作ってみて

このCPUを作って、いろいろとCPUが身近になりました。

この CPUを作る TD4への道 を読むとCPU用語がバンバン出てきて難しいように思う人もいるかと思いますが、読んでいるとなんとなくわかるようになるものです。わかるところだけわかったらそれだけでもおもしろいと思いました。
私も作る以前よりだいぶCPUがわかりましたが、他にも気づくところがこれかもあるかもしれないし、またもっと詳しい人や、詳しくない人なら、その人なりにピカッと光る感じる何かがあるかもしれません。

また、初心者の制作にも、と思っていますがかなり大きな制作、冒険になると思います。
そういう制作の前例になればと、各制作段階でチェック検査などをいれましたが、
最後に、これで動かなかったら前例にも、お手本にもならない(^^; と焦ったり。。

   リレーで作るTD4も時期を同じくして
    動画が出来たようです。 リレーCPUの動きがみれます。ROMもリレーだそうです。

          −TD4 互換機の製作
    エニアックのミニ版といった感じかもしれませんね。 リレー動作でバチバチと動くCPUは存在感が違う

この本のいいところだと思ったのは、各箇所がわからなくてもそこを詳しく何度も読んで理解しなくても、さらりと飛ばして何周も読むように理解していけるところだと思います。
読み返すたたびに気づきがあったり、またおちゃらけ文章につきあったりと、読み手に応じて理解して制作していけるところ。
CPU原理なんて全部わからなくて、何となくわかって読むだけでも、作ってもいいし。
読んで原理がわかったらアセンブラ操作はできると思うので、回路がわかる本 のところの gmc-4で、という手もありますが・・・

ただ、初心者の方々が作るにはかなり大きく大変な制作で、すんなり動かすには簡単ではないだろうと思います。
その点はあらかじめ心の準備と覚悟が必要でしょう。でも、作り上げたとき コトをなし得た達成感も大きいと思います。
そこで何を感じるかは人それぞれ・・・CPUがよりわかった、ICの働きというものがわかった、ハンダ付けがうまくなった、デジタル回路の原理がわかった、または単に疲労感だけ かもしれませんが

もし、AVRを使った近代的TD4ROM を使ってTD4を制作してみたいという人がいれば、
AVRを使った 近代的TD4ROM と その転送ソフト は希望者が多ければフリー公開予定です。
 ファームウエアと転送ソフトは動作しますが、送受信などで安定感を増すために手直しが少し必要。
 希望者が多ければ、公開に耐えられる安定をチェックして手直し後、公開予定です。


* これまでに、希望者の問い合わせが数人という結果だったので、ソフトの安定性の確認作業の見直しにテスト等の作業時間を要するのを考え合わせ、公開予定は取りやめとしました。(2012/1/3)


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